Categoryプログラミング

すごいHaskell本の演習問題を公開しました(5章まで)


最近、会社で「すごいHaskellたのしく学ぼう!」の勉強会を主催しています。



内容としては週1回、1時間かけて本を読み進めつつ、例を実際に動かしたり、分かりづらい部分を自分が補足したり、気になる部分をお互い教え合ったり、といった形で進めています。
前回主催した型システム入門の勉強会はあっという間に参加者が減って頓挫したものの、今回は8回目時点で参加者がほとんど減っておらず、よい感じに続いています。

ところで、すごいHaskell本は説明順序も適切ですし、例も豊富にある良い本なのですが、勉強会を進めて不満に思うことが出てきました。
それは、自分で考えて手を動かすための演習問題が一切ないという点です。
例が豊富にあるとはいえ、プログラミングの醍醐味は「どうやって解くかを考えて、それをプログラムに落としこむ」ところにあると自分は思っています。
また、そうやって問題を解くことで記憶も定着しますし、必要な知識が身についているかの理解度チェックにもなります。

そういうわけで、社内勉強会では章が終わるごとに演習問題を解いて理解を確認してもらう、ということを行っています。(宿題というわけではなく、任意で解きたい人だけ解いてもらうような感じです)
この演習問題、もともとは社内Githubにまとめていたのですが、社外から見れないと不便であることと、特に社外秘の情報というわけでもないことから、Githubに公開することにしました。
現在勉強会が5章までしか進んでいないので、5章分までの公開です。

すごいHaskell楽しく演習!

すごいHaskell本を自習している方や勉強会をしている方、もしくは単にHaskellの問題を解いてみたい方など、ご自由に利用していただければと思います。
なお、問題作成にあたり自分で解けることは確認していますが、記述に間違いがあったり分かりづらい部分があるかもしれません。
そういった場合はメールかTwitterで@kokuyouwind宛てにリプライをいただければと思います。

問題を作るにあたり、なるべく作業的にならないよう、面白い題材を選んだつもりです。
以下では章ごとの問題について、どんな題材をテーマに何を狙って問題を作ったかの解説を書いていきたいと思います。

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関数型プログラミングとは結局何なのか


この記事はドワンゴ Advent Calendar 2014の14日目です。
ちなみに前日は@erukitiさんでした。
他の方は「こんなもの作ってみた!」系の記事が多いのですが、技術系の話題であれば特に縛りはないようなので、今回はひたすら文章をつらつらと綴っていきたいと思います。

ここ数年、「マルチコア時代の主流は関数型だ」とか「Javaはもう古い! 時代は関数型!」といった記事をよく見かけるようになった気がします。
大学でOCamlを学んできた自分としては嬉しい限りなのですが、なんだか関数型という言葉がバズワード的な使われ方をしている気がして、まるで「現在起こっている全ての問題を解決する銀の矢だ!」といわんばかりの雰囲気を感じるのが気になっています。
最近うちの部署でもにわかに「関数型っぽく書こう」みたいな機運が高まってることもあるので、この機に関数型プログラミングとはなにか、どのような特徴があって何に向いているのか、みたいなことをまとめてみたいと思います。

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鉄道指向でこころがぴょんぴょんする解説


前回鉄道指向でこころぴょんぴょんする記事を書いたところ、会社の同僚から「鉄道指向ってなんだい? わけがわからないよ。あと、この記事はどの辺がごちうさに関係あるんだい?」というありがたいコメントを頂きました。
そんなわけで、今回は前回書いたプログラムについて、鉄道指向と絡めて解説したいと思います。
なお、鉄道指向について詳しく知りたい場合は鉄道指向プログラミングの翻訳記事を読んでいただいたほうがわかりやすいかと思います。

さて、ざっくり鉄道指向について説明すると、「成功(Success)と失敗(Failure)の2種類の値を返すような関数を鉄道のスイッチに見立てて、この関数を組み合わせて広大な路線=プログラムを組み立てていく」というプログラミングスタイルです。
例えば何らかのWebアプリケーションを、以下のようなブラックボックスと考えてみましょう。

Request-Response

ApplicationからSuccessとFailureの2本の矢印が伸びていますが、これはSuccessとFailureの両方を返すわけではなく、状況に応じていずれか一方を返すという意味です。
鉄道の路線と同様、通るのはどちらか一方だけ、ということですね。
またSuccessとFailureはどちらの路線かという情報とは別に、更に詳細な情報を持つことが出来ます。
上を通る列車が、詳細な情報を荷物として載せているイメージです。

このような「SuccessとFailureのいずれかを返す型response」は、OCamlでは代数的データ型を用いて以下のように書くことが出来ます。

type ('a, 'b) response = Success of 'a | Failure of 'b

‘aがSuccessの時に保持している詳細情報の型を、’bがFailureの時に保持している詳細情報の型を、それぞれ表しています。
例えば成功した時に数値を、失敗した時に文字列を詳細情報として持つような型は

(int,string) response

という型になります。
Success(1)やFailure(“入力した数値が不正です”)などは(int,string) response型の値です。

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第2羽 関数を愛した言語と鉄道指向に愛された言語


この記事はごちうさ住民 Advent Calendar 2014の2日目です。
あとタイトルは内容にあんまり関係ありません。

みなさん、心ぴょんぴょんしてますか?
今日は、鉄道指向を使って心ぴょんぴょんしてみたいと思います。

まずは、鉄道指向プログラミングの翻訳記事を参考に、鉄道指向で用いるResultモジュールを定義します。

type ('a, 'b) t = Success of 'a | Failure of 'b
let succeed x = Success x
let fail x = Failure x
let either successFunc failureFunc = function
  | Success s -> successFunc s
  | Failure f -> failureFunc f
let plus addS addF f1 f2 r = match f1 r, f2 r with
  | Success s1, Success s2 -> succeed @@ addS s1 s2
  | Failure f1, Success _  -> fail f1
  | Success _ , Failure f2 -> fail f2
  | Failure f1, Failure f2 -> fail @@ addF f1 f2

続いて、こころぴょんぴょんする関数を定義していきましょう。

let failOnMod n' msg n = if n mod n' = 0 then Failure msg else Success n
let aa     = failOnMod 3 "あぁ^~"
let kokoro = failOnMod 5 "心が"
let pyon   = failOnMod 7 "ぴょんぴょんするんじゃぁ^~"
let (&&&) = plus const (^)
let gochiusa = aa &&& kokoro &&& pyon >> either string_of_int id
 
let () = List.iter (gochiusa >> Printf.printf "%s\n") (1--105)

一部定義をすっ飛ばした関数がありますが、些細なことなのでUtil.mlのソースを見て下さいね。
では、さっくりMakeして実行してみましょう。

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会社のLTでOCaml/Ocsigenについて発表しました


うちの会社は割といろんな言語を使っているエンジニアがいるのですが、OCamlerは少なそうだったのでOCamlを布教するべく、OCamlでWebサービスが作れるOcsigenの紹介LTをしてきました。

簡単にOcsigenを題材に選んだ流れをまとめると、
 先週月曜(2014/07/07)に全社ハッカソンがあった
→せっかくなのでOcsigenでなんか作りたかった
→チュートリアルの途中で力尽きた
→社内LTの発表順が翌週だったので、土日使ってチュートリアルを最後まで終わらせてネタにすることにした
というような感じでした。

本当はチュートリアルで終わらずにアプリを作りたかったのですが、思いのほか環境構築のほうに手間取ったためにたどり着けませんでした…
まぁ思いのほかOcsigenのモジュール構成が複雑だったので、ある程度習熟しないと一朝一夕でなんか作るのはしんどそうでしたが。

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